January 11, 2005

『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』

1f4c6236.jpg満員の観客のうち、8割方が60代のおばさま方である。
おそるべしオマー・シャリフ。

映画的にはこれといって特筆すべきことはない。手持ちのカメラも脚本も、ユダヤ人少年とトルコ商人との少しばかり宗教的な差異を絡めた背景も、ぱっとしない。イザベル・アジャーニが端役で出演していたのには本当にびっくりしたし、その時のオマー・シャリフ(イブラヒムおじさん)の公私混同気味の嬉しがりぶりが微笑ましかったりもしたけど。
後半、イブラヒムが新車を手に入れてからのテンポがよくなり、カメラが固定されることが多くなって物語に自然な広がりが感じられるようになる。或いはフランソワ・デュペイロン監督はそれを意図してやったのかもしれない。土着性に満ちたトルコの風景がすばらしい。

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ユダヤ人の少年モモ(ピエール・ブーランジェ)は、幼い頃に母親が出て行き、父親と2人でパリの娼婦街で暮らしている。父親からも十分な愛情を注がれずに育ったモモは、近所の雑貨屋のトルコ人のイブラヒム(オマー・シャリフ)から生きる知恵を教えられ、心を開いていく。
「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」【the borderland】at January 27, 2005 00:28
この記事へのコメント
トラバありがとうございます。
8割がた60代ですか…ヨン様真っ青。
私見たトコは、それ程高齢じゃなかったですね。
Posted by カヌ at January 27, 2005 00:31