April 11, 2005

予想外の予定調和。

『半島を出よ』村上龍。
終結、こういう予定調和に落ち着くのだとは思ってもみなかった。高村薫の『レディ・ジョーカー』を思い出す。ヒロイズムを描こうとしたのではないと思うのだけど。
つっこんだエントリはおいおい書いてゆきます。

YADOKUGAERU.先日TV番組『情熱大陸』で装丁家鈴木成一が取り上げられていて知っている方も多いでしょうが、タイトルの書体が素晴らしい。平成明朝あたりをアウトライン化してイラストレーターでいじっているのでしょうか。読み終わって、思い切り太い明朝でもよかったんじゃないかと思ったのですが、不思議にセンシティブで懐かしい感じが加味されてます。あるいはそれは、昭和初期の地方を彷彿とさせる北朝鮮の土地の描写に対する印象から作り上げたものかもしれないですね。


画像はある意味この小説の象徴ともいえる、ヤドクガエルの一種。
美しいカエルです。

この記事へのトラックバックURL