October 30, 2004

第11節、C大阪vs浦和。

nagai.1ほんとにこの時期らしいそぼ降る雨で。
余計に体力要るから選手たちは疲れるだろうけど、とても楽しめたゲームでした。セレッソのGKがファインセーブ連発で浦和としては溜息つくことが多かったな。ポジショニングも絶品で、田中達也あと1点、エメルソンあと2点は確実のシーンを止められました。もう、絶叫しまくりでした、はい。

それにしてももう既に王者の風格、というか、余裕の展開でしたね。攻め急ぐこともなくきちんと底からビルドアップしていって、すこーんとサイドに散らして内にえぐって。永井が今日はかなり内にいて山田が駆け上がっていくというシーンが多かったようですが、だからこそ内側で長谷部、永井、達也、エメとつないでいくほうがチャンスにつながっていったように思います。山田の駆け上がりがてきめんに効いていました。左は流れの中では相変わらずアレックスがすっきりしませんでしたが、交錯するようなネネの上がりが幻惑的で、エメのゴールにしっかり繋いでいました。このパターンにも可能性がますますふくらんで、今後のゲームもほんと期待できます。
今日のMOMは文句なしに闘莉王でした。  

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日本人青年殺害を確認。修正追加。

アルカイダ組織に拉致されていた日本人青年の殺害が米軍によって発見され、確認されたそうです。
この春の高遠氏をはじめとする3人組と2人のグループが拉致された事件やジャーナリストの橋田信介氏がバグダッド近郊で殺害された事件より、衝撃的です。メディアの扱いがここまでないがしろだという点において。小泉首相もインタビューされるたびに「テロには屈しない。自衛隊撤退はない」とそれだけでマイクからさっと去っていくというものばかりでしたし、その顔には「よりによって新潟がこんなに大変なときに.....どうしてこんな大馬鹿者のために動かなきゃならないんだッ」という憤怒がありありと表れていましたね。春の拉致においても一度さえ「自己責任」に対して自ら発言しない若者たちの馬鹿さ加減には呆れて果てていたのでしょうね、ここまでくると、「この恥さらしが....」とか思っているのではないのでしょうか。
とにかくバグダッドに向かった動機が幼稚なのでご両親としては何ら強いことを言えず耐えるばかりでしょう。「なんでこんな事に税金使わなければならないんだ」とか中傷の電話、メールが相次いでいたということですが、お気の毒としかいえないですね、こういう結果になったら。
海外メディアから今回の日本(人)の対応について「冷たい」と批判が相次いでいたらしいですが、その構図に対しては、もう仕方ないんじゃない?としか返せないですね。
ただこれからの政府の動向と世論については気になります。

と、今朝書いたところがこのていたらく。
メディアのフライングだったのか、あるいは?
日本政府はどういうスペシャリストを送り込んでいるのでしょう? また、今回のことについて自衛隊の動きがまったく報道されていないように思うのですけど、私の見過ごしなのでしょうか....
小泉、運が強いというかなんというか。
ご両親の心労がしのばれます。  
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October 26, 2004

新潟中越地震、4日後。

避難民が10万人を越え、いわゆるライフラインの復旧のメドがまだたっていないというニュースをて、97年の阪神淡路大震災から人々は何を学んできたのだろうかと思う。
死者は今日22時現在で31人(阪神では6,300人)。阪神の時と比べれば、マグニチュードからして7を越えてはいない(阪神では7.3。しかも震度7が観測されたのは10カ所を越える)し、火災による被害も倒壊家屋もほとんどなかったといえる。確認されているテント生活も20家族そこそこだという。
地震が起きたのは、阪神では夜が明けるにはまだ1時間以上ある午前6時前、新潟中越では午後6時前。季節は厳寒の1月17日だった阪神と、晩秋を迎える新潟中越。
どうしてこんな早くからストレスによる死者が出たり、ここまでライフラインが寸断されたままなのだろうか。

西宮・芦屋・神戸と人家が密集する都会と、農業中心の村落地帯との差が出たのだろうか。どんなに甚大な被害を被っても生きてさえいればコミュニケーションに不足することはない場所と、そうはいかない場所との違い。さらに言えばそれだけコミュニケーションの可能性が氾濫している日常を生きる者が避難所生活を強いられた場合のストレスと、そうではない日常を生きる者がそうなることとの違い。また、地理的に物理的支援を施しやすい場所と、そうではない場所。交通を含めてライフラインの復旧のメドを立てやすい場所と、そうではない場所(それでも当時私が住んでいた西宮では電気こそその日の午後に復旧しましたが、水道は10日ほど、ガスは2週間以上戻らなかった記憶があります)。

天災においては概ね同情してもなんの意味もありません。情を請うばかりではなんの知恵もつきません。言葉の前に、行政、あるいは地域コミュニケーションの行動力が問われるべき時なのにこの国は阪神の経験を持ちながらなんら生かすことができていないなと痛感します。
天変地異を避けることはできないのだから、「起きた後のこと」に迅速に対処できるキャパシティをもういい加減持ってくれないと。

http://bbs.teacup.com/?parent=social&cat=2105&topics=17
http://blog.livedoor.jp/taroatwork/  
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October 25, 2004

『父、帰る』

アンドレイ・ズビャギンツェフ。
これが39歳初監督作品だという。
恐るべし。
脚本・演出共に、無駄を削りに削って肉を削ぎ落とし、骨の白さだけを現出させたかのような。台詞も極端に少なく、人の影もほとんどなく、理由付けもせず事実だけをただ描写し説明もせず。それでこれほど絶望的に圧倒的な物語を創ることができるのだと映画の可能性を伝えることのできる力量。

恐るべし。


意気地のなさと頑なさと自意識過剰を伝える次男の演技がそれこそ過剰かとも思いましたが、それはラストシーンにおいて見事に中和されました。中和と言うより昇華でしょうか。ヘミングウェイが自分の次男坊のことを「いかさまな奴だ」と評したのを思い出させるような子供で、10年そこそこしか生きてきていない子供にこんな演技をさせるのも酷だなと感じたのですが、ズビャギンツェフと父親を演じた俳優との信頼関係があったからこそできたのだろうなと最後には納得させられるのです。大人の世界の仕事なのだからと、彼は割り切ることができたのでしょうね。プロフェッショナル。
父親役のコンスタンチン・ラブロネンコは初めて見る役者なのですが、ストイックな容貌とロシア的な底の知れない眼差しの深さが印象的で、タルコフスキーの主人公を思い出させます。その演技は悲壮感と壮絶さを湛え、怖いほど静かに、この作品の基調低音となっています。
昨今の流行らしい「銀残し」というフィルム処理が素晴らしいです。粒子の粗いグレーと濡れたような濃密な黒が全体を締めて鮮やかなコントラストを描きます。そしてそれは冒頭の湖、子供たちがフットボールに高じる廃家に溜まる水、父親と息子たちに降り注ぐ雨(これがもう本当によく降るのです)、島の森の中の緑を濡らす水滴ーーそういう水に、生きた表情を与えることになります。これまたタルコフスキーの『鏡』『ストーカー』『惑星ソラリス』そして『ノスタルジア』を思い起こさせます。雨に濡れる父親は『アンドレイ・ルブリョフ』に他なりません。
あるいはリドリー・スコットの『ブレードランナー』。ルトガー・ハウアー演じるレプリカントの最期、その銀髪から絶えず滴る雨のしずく。
水の記憶、水への回帰と、郷愁。そういった要素をこのフィルム処理が際立たせているように思います。


それでも父親は説明せず。

厳しくはなく粗野でもなく、無駄に父の威厳を示すこともせず自分なりの父親像を意識することさえせず、彼にはただ淡々と息子たちの父親である現実がそこにあるだけなのです。それは逆にふたりの息子には理解できるはずもない「人間存在」の謎と深淵を突きつけることになります。子供たちは謎を謎だと受け止める世界を生きていません。愛を愛だと知るはずもありません。いつだって「どうして?」と発せずにはいられないし、それが説明されないのなら訳の分からない理不尽さの中で憎悪の気持ちを育てるしかないのです。父親はそれでも深い洞窟のような眼差しのまま何も説明しようとはしない。説明する必要がないのだから。息子たちの父親であるという現実がすべてなのだから。現実を説明することの無意味さと愚かさをその眼差しは物語っています。
でも最後に、父と息子という「関係性」において父親がある答えを見いだしたとき、次男のことを「イワン!」と叫ぶのではなく、愛称で「ワーニャ!」と叫んだのが悲痛極まりない。

「父親不在」という永遠のテーマが、だからこそ強烈に浮かび上がってきます。それもロシアの映画だということが象徴的です。もしかしたら、父権なんて言葉はレトリックにしか過ぎないのかもしれませんね。  
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October 23, 2004

第10節、鹿島vs浦和。

フットボール日和。
今日はリアルタイムで浦和のゲームがテレビで観れたはずなのに、仕事。仕方がないのでウチの相方にビデオ録画を頼み、携帯メールにて中継してもらいました。会社のテレビで観ることもできたけど社長がゴルフを観ていたもので(笑)
窓の外はそれこそ抜けるような青空で、せつなかった。

で、例によってビデオ観戦。ケータイ中継でも感じていたのですけど、マリノス戦以上に拮抗したエキサイティングなゲームでした。両者共に得点したという点において。先制点は、アレックスのフェイントの入ったパスから更に永井のフェイント気味のスルーパスを田中達也がきっちりと。もう、文句のつけようもない連携と達也の飛び出し、ゴールへの嗅覚。これは2点目、アレのシュートのはね返りへの反応にもいえること。これほど前への意識が強く、きっちり結果を出せるFWが他にJにいるだろうかと考えてしまうほど際立つゴールへの意識。
永井のスルーもびっくりしました。60mのドリブルシュートより、こういうパスのほうがどれほどフットボールを堪能できることか。ヘタに天を仰ぐ癖がなくなったのはいいんだけど、あのヘラヘラ笑いはなんでしょう? それさえなければ誰からも一目置かれるプレーヤーになれるのだろうに、惜しいなあと思います(笑)
後半40分前、エメルソンが自らインターセプトしたボールを持ち込んでどフリーになったときはもうこれでキメたと思ったのですがラストタッチで失敗。そのあとすぐ、長谷部のドリブル独走からのパスをフリーで受けて今度はそのままキーパーの位置を確認して、ミドル、文句なし。

市原も勝って、2位との差は変わらず。横浜も残りましたね。明日日曜のゲームで新潟、G大阪が横浜に並ぶのか、あるいは市原を得失点差で再び抜くのか。
浦和としては13節名古屋戦、最後までもつれ込んだら最終節の広島戦がちょっと怖いでしょうが、この4チームとはもう対戦が済んでいますから精神的には少しは楽か。新潟は明日磐田戦、あとFC東京、G大阪、横浜との対決が残っているからかなりプレッシャーあることでしょう。G大阪は市原、新潟、横浜、磐田、FC東京と、ごっそり。市原も同じような対組で。
あんがい、すんなりと決めてしまうかも知れませんね、浦和。

ps. 新潟、大変ですね。直下型ということなので、その怖さは異様でしょう。もしアルビレックス新潟の対磐田戦がこの時ホームであったら、とか思うとぞっとします。台風とか地震とか今年はちょっと異常なくらい被害が増えていますが、Jリーグにはめげずに盛り上げていってほしいですね。阪神大震災のときプロ野球のオリックスブルーウェイブが神戸を盛り上げたように。サッカーにはその力が野球どころじゃなく、あるのだから。とくに今回、アルビレックス新潟には。それより逆に、市民のほうが発憤するかも知れませんね、新潟の場合(笑)  
Posted by kiku999 at 23:15TrackBack(1)

October 20, 2004

第9節、浦和vs横浜。

好ゲーム。闘莉王vs中澤の図式がこのゲームを象徴していました。
浦和は右のスピードがもう手が付けられないほどで、止めるにはファウルしかなかったようです。そのイミでは横浜の河合、敵ながらあっぱれ、という活躍でした。イエローをもらわない程度にファウルでエメルソンを止め、そこからのセットプレーでは中澤と闘莉王とガチンコ勝負で、中澤に軍配。ネネの惜しいヘディングもありましたが。癖を読まれていた、という感じでした。エメや田中達也のドリブルを含めて。カウンターがなかなか機能しませんでした。ちょっと単調でしたね。
長谷部の復帰は心強いですが、こういう拮抗したゲームになると、山瀬の展開力がないというのはつくづく痛いと感じます。
  
Posted by kiku999 at 22:49TrackBack(0)

October 19, 2004

『ヘルタースケルター』岡崎京子。

先日遅ればせながら、手塚治虫文化賞漫画大賞受賞した岡崎京子の『ヘルタースケルター』を買って読みました。96年の交通事故の直前に連載終了していた作品で、加筆修正できていなかったものを、リハビリ中の彼女の許可と修正を経て単行本化した作品。確か『UNTITLED』のときもそうだったと思うのですが、ここでも安野モヨコが修正に加わったのではないのでしょうか。

個人的には、岡崎のマスターピースは『UNTITLED』(中編集)の中の『万事快調』だと感じています。『PINK』『ジオラマボーイ パノラマガール』『くちびるから散弾銃』の頃(多分漫画家としてのピークだった時期)の軽快さと、同時代を描くことの楽しさのようなものにたいする鎮魂歌めいた送辞がここにはあります。
あるいは80年代への愛情と肯定。メッセージを排除した、淡々と日常を描くことの徹底。殺伐とした90年代を象徴する『リバースエッジ』の直前に描かれた作品だということを考えれば、彼女の80年代を描くことへのこだわり、漫画家であることの理由付けが見えてくるような気がします。
むしろそれがモチベーションだったのでしょうか?

『ヘルタースケルター』には産みの苦しみを感じます。元々コマ割り、というか展開を楽しめるタイプの漫画家ではありません(時々見開きで伝えるカタルシスに感銘を受けることはあるけれど)が、そのあたりでかなり考えたなという印象を受けます。「きれいになること」への欲望は逆に存在のグロテスクさを照射します。それはいつの時代でもいろんな媒体で取り上げられてきたテーマであり(『シンデレラ』、桐野夏生の『グロテスク』、『サンセット大通り』のグロリア・スワンソンもそうだと思います)、作家としては案外取っつきやすいモチーフなのかもしれません。読者の興味も惹きやすいし。
そういうテーマにおいて岡崎は何をどう差異化してみせようとしたのでしょうか。またそういう形で90年代を解体することで改めて何を提示しようとしたのでしょうか。
それが彼女が完全復帰した折りにぜひ知りたいことのひとつです。  
Posted by kiku999 at 23:06TrackBack(0)

October 16, 2004

10月の空。

今年の夏は末世紀的な信じがたい夕焼けを何度も見ましたが、今日の夕方に、仕事で四つ橋筋をチャリで走っているときにとても印象的な空を見ました。
陽は沈んでしまって数分後のようで、西の端から点に向かって#FFA500あたりのオレンジから#FFD700のゴールドに溶けていき、それに透明な青が加わり初めて#000080のブルーに至り、真上を見上げるとそれこそインク壺のネイビーブルー。
それは溜め息つく前にただ絶句するグラデーションで、プルーストだったらこの空をどう表現しただろうと思ったのでした。
その時はデジカメを持っていず、まあ、持っていたとしても目で見たその光景と感銘をそっくりデジカメにおさめられるはずもなく、しっかりと自分の目に焼き付けたのですが、不思議に清々しいというよりもむしろ痛々しい、繊細にすぎる空という印象が残りました。美と醜は表裏一体だとはよく言いますが、そういう感じです。気のせいでしょうか。

その後で不意に匂った、つぶれた銀杏の実のあの暴力的な匂い。まだ10月中旬なのに、もう、地に落ちて散らばっていました。
早すぎる。  
Posted by kiku999 at 19:45TrackBack(0)

October 15, 2004

ナビスコカップ決勝カード。

efa3d33c.jpg11月3日のナビスコカップ決勝の組み合わせが、FC東京vs浦和レッズに決まりました。浦和にとってはセカンドステージ立ち上がりからの5連勝をストップさせられた相手との雪辱戦という色合いが濃く、2年連続カップ獲得に合わせてさらにモチベーションが高まることと思います。
もう一度止めてやろうと東京の執念もハンパじゃないでしょうし、6節での茂庭を中心としたDFのねばり強さが再現されたら相当にレベルの高い試合が展開されることになるでしょう。
もしその時までに石川が完全復活していたらマッチアップするのはアレックスなわけで、浦和ファンにとってはちょっと心配の種でしょうが、今の浦和は山田が走れていますからね。オフェンシブでもディフェンシブな局面でもしっかりかみ合う鈴木との連携があるかぎり、そう簡単には石川にラストパスを打たせることはないのではないでしょうか。

それより気になるのは第9節の浦和vs横浜。逆に横浜がナビスコカップ準々決勝での雪辱に燃えているでしょうから。前節、岡田監督がしっかり偵察に来ていましたしね。松田の故障は浦和には朗報ですが、坂田のスピードに翻弄されないことを願うばかり、というところ。  
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October 14, 2004

オマーンvs日本。

この試合のポイントは、通訳を取り上げられたことから立ち直れなかったジーコ、これに尽きるでしょうね。ロスタイムが表示された後で玉田を用意するって、いったいどういうことなのでしょう? 選手交代の術を知らなかったはずはないのに。
中国の主審も非常に興味深いアクションと表情、判断を繰り返していました。とくに中村に対するファウルの判断、冗談だろ! って感じでしたね。在日の中国のサッカーファンはこのゲームをどう観ていたのでしょうか。気になります。

前半30分くらいまで全然ボールが落ち着かず、でもテレビで観ていても日本が負ける気はしない雰囲気が漂うゲームでした。大人と子供、という感じで。実際、オマーンの平均年齢は日本より5歳は若かったのではないでしょうか。むしろ日本の方が歳いってるなあという印象で受け止めました。
結果は吉と出ましたが、最終予選、本戦を考えて、また、その次の南アフリカ大会、さらにその向こう側....そういうことを思ったら、このままではマズイでしょう? と思えてなりません。

それにしても田中、よく川口の出方を見ていました。
あそこはもう、絶句。
よくぞそこにいてくれたったッ!

田中も29歳だそうです。
もしかしたらこれが最後かもしれない、という気持ちでいつも望んでいるのでしょう。その危機感を全員が持っていて欲しい、というのは傲岸な台詞なんでしょうか...


  
Posted by kiku999 at 01:33TrackBack(0)