May 27, 2004

『21g』

6月4日公開なのでまだ未見なのですが。
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥの『アモーレス・ペロス』の重さは好きで、重さ自体が基調低音となっていたレオス=カラックスの『ポーラX』を思い出したりもしたのですけど、物語とは関係なく、また映画の中の現実の切り取り方以前に、映像から感じられる空気の質感の違いだけで『アモーレス・ペロス』の方に圧倒的な救いを感じるのはどうしてだろう。(救いという言葉は曖昧であまり使いたくもないし、「結局これでよかったんだ」という予定調和的な感慨を生む作品は往々にして不愉快なんだけど)その違いというのは、メイキングを見た者には伝わったはずの、イニャリトゥの誠実な人柄と「陽気さ」が鍵になっているのかもしれない。カットとカットの間の一瞬に、あの陽気さがふわっと垣間見えるような気がするのだ。
ホドロフスキーの『エル・トポ』『ホーリーマウンテン』にも重さとは裏腹の陽気さ、軽さがあったし、メキシコを舞台にしたジョン・ヒューストンの『火山の下で』も悲劇でありながら陽気さと救いを感じさせた。

偶然ではないと思う。
メキシコとはそういう場所なのか。

イニャリトゥの新作『21g』も途轍もなく重いらしい。ショーン・ペンとベニチオ・デル・トロならその重さも加速するのだろうなってことぐらい想像できる。

でもイニャリトゥだ。
早く観たい。

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