September 27, 2004

『バレエ・カンパニー』

ロバート・アルトマンお得意の群像劇。
アルトマンだから一筋縄ではいかないだろうなと思っていたのですが、意外にも淡々と「普通」を演出していました。バレエからはなれたダンサーたちの日常はトーンを落として、バレエのシーンではコントラストを上げて過露出気味に。でも長回しもなくエキセントリックな主人公も登場せず、淡々と。
その淡々ぶりが徹底しているというか本当に自然で、不思議に楽しい。誰かが腱を断裂させても誰かが肩をはずしても、恋人に裏切られても、泊まるところがなくて同僚の部屋の床に寝袋で寝ることが続いても、だってこれが人生やし、って様子で、淡々と前を向いている。いったいキミたちのその強さはどこからくるの? と思いたくなるほどに。
あるいはそれは強さというものではなく、ただ自分には他に何もないからという諦観の裏返しなのかもしれませんが。

でも、こういうポジティブな映画を観るとほんとうに元気になれますね。
おまけに、ここまで重力に優雅に逆らわれると、一層ね。

どうせモダンバレエを題材にするならウィリアム・フォーサイスのバレエを彷彿させる振り付けを見てみたいものですが、まあそこまでいかなくても玄人目にもひきこまれるバレエだったのではないでしょうか。だいたい、舞台であるカンパニー、「ジョフリー・バレエ・オブ・シカゴ」は実在のカンパニーだそうですし。レパートリーとしてフォーサイスの作品ももっているそうです。

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