October 16, 2004

10月の空。

今年の夏は末世紀的な信じがたい夕焼けを何度も見ましたが、今日の夕方に、仕事で四つ橋筋をチャリで走っているときにとても印象的な空を見ました。
陽は沈んでしまって数分後のようで、西の端から点に向かって#FFA500あたりのオレンジから#FFD700のゴールドに溶けていき、それに透明な青が加わり初めて#000080のブルーに至り、真上を見上げるとそれこそインク壺のネイビーブルー。
それは溜め息つく前にただ絶句するグラデーションで、プルーストだったらこの空をどう表現しただろうと思ったのでした。
その時はデジカメを持っていず、まあ、持っていたとしても目で見たその光景と感銘をそっくりデジカメにおさめられるはずもなく、しっかりと自分の目に焼き付けたのですが、不思議に清々しいというよりもむしろ痛々しい、繊細にすぎる空という印象が残りました。美と醜は表裏一体だとはよく言いますが、そういう感じです。気のせいでしょうか。

その後で不意に匂った、つぶれた銀杏の実のあの暴力的な匂い。まだ10月中旬なのに、もう、地に落ちて散らばっていました。
早すぎる。

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